ガールズ9結成秘話|9人で合コンレアなセッティング

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出版会社で働く土浦真陽は、山のように積まれた原稿の向こう側で、頬杖をついている同期の黒崎結希が気になって、さっきから仕事がまったく手に付かない。「婚約破棄された」とLINEが来たのが昨夜の就寝前。なんて声をかけていいのか分からず、今にいたる。

このまま帰らせるわけにはいかないと意を決して、半ば強引に馴染みのレストランに誘うことにした。自分だけで話を聞く勇気がなく、共通の友人でもある野呂一美も呼び出して「とにかく呑もう」ということで、結希の話を聞きながら、「男って本当にどうしようもないよね」と慰めるものの、場の空気はやはりどんよりとしたまま。

「合コンしよう!」重たい空気に耐えられなくなった真陽が、つい発してしまった一言が、このあと彼女たちの運命を変えることになる。 「ねえねえ、合コンするなら出会い系サイトを使ってみない?」なぜか一美が食いついてきた。 「出会い系サイトって何?出会い系サイトで知り合った人と合コンするの?危なくないの?」疑問が次々に湧いてくるのだけれども、一美は何度か使ったことがあるらしく、合コンなんて幹事同士しか知り合いじゃないんだから、知らない人同士でも全然問題ないとのこと。

「せっかくだから暇そうな友だちにも声かけてみようよ」そう言って一美が、次々友だちにLINEを送りはじめた。結希はまだうわの空だけど、これも全部結希のため。早く元気になってもらいたい。

それには楽しくお酒を飲むしかないじゃない。そう思って、真陽も合コンに来てくれそうな人を思い浮かべてLINEを送った。 10分後に「参加」で返ってきたメッセージは合わせて5件。8人の合コンなんてちょっとワクワクするじゃない。

そう思っていたら、キッチンの奥から「私も行く!」と山本七瀬の声が聞こえてきた。七瀬を含めて合コンに参加するメンバーは9人。ちょっと多い気もするけど、飲み会はたくさんいたほうが面白いはず。 「女9人なら、ガールズ9だね」LINEグループを作ろうとなったときに、沈んだままだった結希が小さくつぶやいた。出会い系コンパ集団ガールズ9誕生の瞬間だ。


集まったメンバーはここにいる4人と、真陽の勤める出版会社の関係で繋がっている、フリーライターの五島まいとモデルの金城愛美。一美が通っているヨガスタジオのインストラクター四条華、そして一美が合コンで知り合った巴火織。真陽にとって以外な参加だったのが、実業家の碧川樹衣だ。合コンとかしてみたいと取材をしたときに冗談っぽく言っていたので、誘ってみたらまさかの参加。彼女の参加で、真陽はガールズ9の格が一気に上がったように感じた。

個性的なメンバーでまとまりがなさそうではあるものの、楽しくお酒を飲めて、結希が元気になってくれればそれでいい。あわよくば素敵な恋人も見つけたい。真陽のそんな思いとともにガールズ9は第1回の合コンの日を迎えることとなる。